顔や体型をからかう言葉、暮らしぶりを笑いものにするあだ名やネットスラング、根拠のないレッテル。こうした投稿は、各社の規約では主に「嫌がらせ(ハラスメント・いじめ)」として扱われます。ただし、容姿への攻撃をどこまで具体的に定めているかは、SNSによって差があります。
この記事では、X・Instagram・Threads・Facebook・TikTok・YouTubeの公式のルールで容姿への攻撃や悪口がどう書かれているかを比べ、報告で伝えるべきこと、報告と並行してできる設定を整理します。
この記事でわかること
- SNS別:容姿への攻撃・悪口がどのルールで扱われるか
- 一度きりの悪口と、繰り返しの悪口で変わること
- 報告で伝えるべきことと、並行してできる設定
SNS別:容姿への攻撃・悪口の扱い
| SNS | 公式のルールでの書き方 |
|---|---|
| Instagram・Threads・Facebook(Meta) | いじめと嫌がらせのポリシーで、すべての人に対して、容姿について劣っていると主張する発言から保護するとしています。一般の人に対しては、悪意をもって特定の身体的特徴に注目させるコンテンツや、容姿や性格で人をランク付けするコンテンツも対象です。 |
| YouTube | ハラスメントとネットいじめのポリシーで、身体的特徴などをもとに個人を長期にわたって侮辱・中傷するコンテンツを認めていません。複数の動画で同じ人を繰り返し標的にする場合も対象になり得ます。 |
| X(旧Twitter) | 攻撃的な行為に関するポリシーで、他の人を標的にした侮辱的な発言に措置を取るとしています。「容姿」を名指しした記載はありませんが、特定の人を短時間に何度も標的にする行為や、他の人に嫌がらせを呼びかける行為も禁止しています。 |
| TikTok | コミュニティガイドラインで、報復として行われるものも含め、ハラスメントやいじめを認めていません。軽い侮辱は削除ではなく「おすすめ」フィードに表示されにくくする扱いになる場合があり、より深刻な危害につながるおそれがあるなど追加の事情がある場合に削除することがあるとしています。 |
暮らしぶり(実家暮らしかどうか、仕事の有無など)や性格をからかうレッテル、ネットスラングでのあだ名も、特定の人に向けて繰り返されていれば、同じ嫌がらせのルールで判断されます。一方で、人種や宗教、障害などの属性を理由にした攻撃は、ヘイトに関するルールの対象にもなります(Xのヘイトスピーチの報告)。
一度きりか、繰り返しか
多くのSNSで、判断の分かれ目になりやすいのが「繰り返し」と「標的にしているかどうか」です。一度きりの軽い悪口は、削除まではされずに表示が抑えられるだけ、ということもあります(TikTokは公式にそうした扱いを示しています)。
反対に、同じ相手から何度も、あるいは複数のアカウントから続けて書き込まれている場合は、1件ずつの投稿だけを見るより、嫌がらせとしての性質がはっきりします。続いている場合は、投稿を時系列で記録し、まとめて伝えられるようにしておきます。まとめ方は複数のアカウントから嫌がらせが長く続くときで説明しています。
報告で伝えること
- 誰に向けた投稿か:あなたの名前、アカウント、写真が使われているなど、あなたを標的にしていると分かる点
- どの言葉が問題か:容姿をけなす表現、侮辱する言葉、他の人に攻撃を呼びかける言葉
- 続いているか:同じ相手からの他の投稿のURL(Xでは、報告の途中で同じアカウントの他の投稿を追加するよう求められることがあります)
投稿ごとの報告手順は、Xの通報の仕方・インスタの通報の仕方・TikTokの通報の仕方・YouTubeの通報の仕方で説明しています。報告の前に、投稿のURLとスクリーンショットを残しておいてください(記録の方法)。
あなたの顔写真が一緒に載せられている場合は、嫌がらせとしての報告とは別に、本人の画像(プライバシー)として報告できることもあります。顔写真を勝手に使われたときをご覧ください。
報告と並行してできる設定
報告の結果が出るまでには時間がかかることがあります(Xは、適切に提出された報告には24時間以内に応答し、多くは数日、長いと30日程度かかると案内しています)。その間に目に入る量を減らすため、ミュートやブロック、返信やコメントを受け付ける相手の制限を使えます。Xの設定は悪質なリプライ・迷惑DMへの設定と報告、YouTubeは複数アカウントからの嫌がらせを減らす設定にまとめています。
ブロックの前に、記録を済ませておくことをおすすめします。ブロックすると、相手の投稿が見えにくくなり、あとから記録しにくくなることがあります。
脅しや犯罪にあたる疑いがあるとき
「殺す」「家に行く」といった脅しが含まれる、悪口と一緒に住所が書かれている、といった場合は、SNSへの報告と並行して警察に相談してください。差し迫った危険があるときは110番、急ぎでない相談は警察相談専用電話「#9110」です。
悪口の投稿が侮辱罪や名誉毀損に当たるかどうかは、法的な判断になります。侮辱罪は2022年7月7日施行の刑法改正で法定刑が引き上げられ、公訴時効も1年から3年に延びています。具体的な投稿については、弁護士や警察にご相談ください。
よくある質問
一言だけの悪口でも報告できますか?
報告はできます。ただし、一度きりの軽い悪口は、削除ではなく表示を抑える扱いになることもあります。同じ相手から続いている場合は、他の投稿のURLも添えて伝えると、嫌がらせとしての性質が伝わりやすくなります。
ネットスラングでのからかいは、悪口として扱われますか?
どの言葉が違反になるかの一覧は公開されていません。言葉そのものより、特定の人に向けて使われているか、繰り返されているか、他の人に攻撃を呼びかけていないか、といった点で判断されます。
友だちが代わりに報告できますか?
Xでは、報告の対象として「自分」のほかに「第三者または特定のグループ、集団、団体」を選べるため、本人以外も報告できます。Metaは、本人が標的になっていると感じているかを確かめるため、本人からの報告が必要になる場合があるとしています。
有名人ではない一般人でも対象になりますか?
はい。Metaの規定は、一般の人に対して有名人より手厚い保護を定めています。TikTokも、公人については私人より批判的なコメントを認める一方、私人への嫌がらせは認めない考え方を示しています。
本記事の位置づけ
本記事は、各プラットフォームの公式ヘルプに基づく一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。フリーズX合同会社は、法律相談、法的措置、通報や交渉の代行を一切行いません。削除・凍結などの結果は各プラットフォームの審査で決まり、当社は結果を保証しません。損害賠償や発信者情報開示請求などの法的手続きは、弁護士にご相談ください。
コメント