同じ相手に何か月も粘着される。報告して消えても、別のアカウントで戻ってくる。複数の人が入れ替わりで、引用や返信で攻撃を続ける。こうした長期の嫌がらせは、1件ずつ報告するだけでは状況が伝わりにくく、被害を受けている側が疲れてしまいがちです。
各社の規約は、特定の人を繰り返し標的にすること、他の人に嫌がらせを呼びかけること、凍結や停止を別のアカウントで逃れることを、それぞれ禁止しています。この記事では、そのルールを公式ヘルプで確かめたうえで、長く続く嫌がらせを記録し、報告として伝えるための整理のしかたをまとめます。
この記事でわかること
- 繰り返し・集団での嫌がらせ、別アカウントでの再開について各社のルール
- 時系列の記録のまとめ方(記録表の例)
- 集団で報告し返すのを避けたほうがよい理由
- 生活に影響が出ているときの相談先
各社のルール:繰り返し・扇動・別アカウント
| SNS | 繰り返し・集団での嫌がらせ | 凍結・停止を別アカウントで逃れること |
|---|---|---|
| X(旧Twitter) | 短い時間に複数の投稿で同じ人を標的にすること、悪意のある返信を繰り返すこと、特定の人への嫌がらせだけを目的にしたアカウントを禁止。他の人に嫌がらせを呼びかける行為も禁止 | 「禁止措置の回避」として禁止。凍結されたアカウントの持ち主が運用していると疑われる別アカウントは、作られた時期にかかわらず凍結されることがある |
| Instagram・Threads・Facebook(Meta) | 繰り返し連絡して嫌がらせをすることから、すべての人を保護するとしている。組織的に個人を標的にする集団的な嫌がらせに関わるアカウントを無効にすることもあると定めている | 当社が確認した公式ヘルプの範囲では、明記は見当たりませんでした |
| TikTok | 報復として行われるものも含め、ハラスメントやいじめを認めない | 停止や機能制限を別のアカウントで回避することを禁止。違反した人が作った新しいアカウントも停止されることがある |
| YouTube | 身体的特徴などをもとに長期にわたって侮辱すること、複数の動画で同じ人を繰り返し標的にすること、組織的な嫌がらせなど嫌がらせの扇動を認めない | 当社が確認した公式ヘルプの範囲では、明記は見当たりませんでした |
つまり、長く続く嫌がらせは、1件ずつの投稿が軽く見えても、「同じ人を繰り返し標的にしている」「呼びかけて集団で攻撃している」「止められたのに別アカウントで続けている」という点で、規約に当たる可能性があります。報告では、この点が伝わるように材料をそろえます。
時系列で記録する
長期の嫌がらせでいちばん役に立つのは、日付順の記録です。報告のときだけでなく、法務局や警察、弁護士に相談するときにも、そのまま経緯の説明に使えます。表計算ソフトやメモアプリで、次のような表を作っておくと整理しやすくなります。
| 日付 | アカウント | 投稿のURL | 内容の要約 | 種類 | 報告した日と結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| (例)10月3日 | @アカウントA | https://… | 顔写真を載せて容姿をけなす | 画像・嫌がらせ | 10月3日報告/違反なし |
| (例)10月5日 | @アカウントB | https://… | Aの投稿を引用して「みんなで」と呼びかけ | 扇動 | 10月5日報告/確認中 |
| (例)10月12日 | @アカウントA2 | https://… | 凍結されたAと同じ名前・画像の新アカウント | 別アカウントでの再開 | 10月12日報告 |
あわせて、各投稿のスクリーンショット(日時とアカウント名が写る形)を、日付やアカウント名が分かるファイル名で保存しておきます。記録の取り方はXの誹謗中傷を記録する方法で説明しています。
報告の進め方
投稿ごと、アカウントごとに報告する
報告は、対象の投稿ごとに送ります。特定の人への嫌がらせを主な目的にしているアカウントは、プロフィールからアカウント全体を報告します。Xでは、報告の途中で同じアカウントの他の投稿を追加するよう求められることがあるので、記録表から該当する投稿をすぐ選べるようにしておきます。
別アカウントでの再開は、そのことが分かるように
凍結されたアカウントと同じ名前・画像・文体で戻ってきた場合は、前のアカウントの@ユーザー名と、同じ人物だと考える理由(同じ画像を使っている、前の投稿の続きを書いているなど)を記録しておきます。説明を書ける欄がある報告では、その点を具体的に書きます。
SNS別の詳しい手順
複数のアカウントからの嫌がらせについて、SNS別の記事があります。X、Instagram、Threads、TikTok、YouTube、Facebookをご覧ください。
集団で報告し返さない
知人やフォロワーに頼んで、相手のアカウントを一斉に報告してもらう方法はおすすめしません。各SNSとも、報告の件数ではなく規約に当たるかどうかで判断すると案内しています。Xは、示し合わせて報告機能を悪用し、人に嫌がらせをする行為を規約で禁止しており、こちらが規約違反を問われるおそれもあります。詳しくは何人で通報すれば凍結される?にまとめています。
同じように、相手の個人情報を探して晒し返したり、相手を名指しして攻撃を呼びかけたりすることも避けてください。嫌がらせの構図がかえって見えにくくなります。
生活に影響が出ているときの相談先
脅しの書き込みがある、自宅や職場が知られている、つきまといがネットの外にも及んでいる、といった場合は警察に相談してください。差し迫った危険があるときは110番、急ぎでない相談は警察相談専用電話「#9110」、ネットからは警察庁のサイバー事案の相談窓口も使えます。
法務局の人権相談(みんなの人権110番 0570-003-110)では、削除依頼の方法の助言を受けられ、人権侵害と判断された場合は法務局から削除を求めることもあります。長く続く嫌がらせで気持ちがつらいときは、ひとりで抱え込まず、こうした窓口や身近な人に話してください。窓口の一覧はSNSの誹謗中傷・なりすまし相談窓口にまとめています。投稿者を特定する手続きや損害賠償は、弁護士にご相談ください。
よくある質問
1件ずつ報告しても「違反なし」になります。どうすればいいですか?
1件だけを見ると軽く見える投稿でも、同じ相手から繰り返されていれば、特定の人を標的にした嫌がらせとして扱われる可能性があります。記録表をもとに、同じアカウントの他の投稿もあわせて伝えてください。報告が通らない典型的な理由は通報しても消えない・意味ないと感じたらで整理しています。
相手が複数いる場合、まとめて1回で報告できますか?
報告は投稿やアカウントごとに送るのが基本です。ただし、どのアカウントが同じ流れで動いているかを記録表で把握しておくと、それぞれの報告で「呼びかけに応じた投稿である」といった背景を伝えやすくなります。
ブロックしたら、また別のアカウントで来ました。
X・TikTokは、凍結や停止を別のアカウントで逃れる行為を禁止しています。前のアカウントとのつながりが分かる点(名前、画像、内容)を記録し、新しいアカウントを報告してください。
どのくらいの期間、記録を残せばいいですか?
嫌がらせが止まったあとも、しばらくは残しておくことをおすすめします。同じ相手が時間をおいて戻ってきたときや、相談先に経緯を説明するときに、前の記録が必要になります。
記録の整理に手が回らないときは
長く続く嫌がらせの記録表づくり、報告項目の選び方、説明文の下書きをお手伝いします。
相談・見積りは無料です。報告の送信はご本人が行います。
本記事の位置づけ
本記事は、各プラットフォームの公式ヘルプに基づく一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。フリーズX合同会社は、法律相談、法的措置、通報や交渉の代行を一切行いません。削除・凍結などの結果は各プラットフォームの審査で決まり、当社は結果を保証しません。損害賠償や発信者情報開示請求などの法的手続きは、弁護士にご相談ください。
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